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かかりつけ医を見つけておこう〜50代からの終活〜

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シニアライフへの備えに役立つ情報をお届けしているコラムシリーズですが、今回は「病院とかかりつけ医」をテーマにご紹介したいと思います。

現在、厚生労働省を始め国や医療機関は老若男女に関わらず国民へ気軽にかかりつけ医をを持つことを推奨しています。

そもそも、かかりつけ医とは

★かかりつけ医とは
◎身近で健康に関することを何でも相談できる医者
◎なおかつ必要な時は専門医療機関を紹介してくれる医療機関

このような医師及び医療機関のことを「かかりつけ医」と定義しています。
公益社団法人日本医師会ホームページより引用 https://www.med.or.jp/people/kakari/

 

かかりつけ医を持つことが推奨される背景

かかりつけ医を持つことが推奨される背景には、高齢者人口の増加が理由の一つとして挙げられます。高齢になれば若い頃に比べて何かと病院に掛かる機会が増えてくることが一般的な傾向のため、高齢社会の傾向が高まるほど医療機関が逼迫される可能性が見えています。

一方で医療機関には診療所のような小規模な施設から大学病院のような大規模施設まで、規模は様々なもの。症状や相談内容に応じて受診する医療機関が最適に選択されることで、医療の効率化を図り役割分担を目指すため、まずはかかりつけ医に相談することが推奨され始めているのです。

先程も簡単にご紹介した通り、国や日本医師会ではかかりつけ医の存在を「何でも相談できるうえ、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」と定義しています。

つまり、単に治療や施術行為を提供してもらうだけでなく、日常の健康管理のこと、悩み事ごとを気軽に相談できる保健福祉を担う存在として、かかりつけ医が市民と医療機関の窓口として対応することが求められているのです。

かかりつけ医を見つけておきたい理由

 

さて、ここまでのコラムでは「国や医療機関視点での背景」を主としてご紹介してまいりました。ここからは、自分たち患者の当事者視点に立って「かかりつけ医を見つけておくと安心な理由」に注目してみたいと思います。

1)気軽に相談を聞いてもらいやすい

1つ目の特徴は、やはり受診のしやすさです。

大きな大学病院の場合、ほとんどの診療が紹介状のある患者さん優先で行われるため、飛び込みでの受診は待ち時間の面で非常に敷居が高いもの。

また一人一人が診療してもらえる時間も限られているため、じっくり話を聞いてもらいたい、何か病気の特徴が出ているワケではないけれど健康に関して相談したいといった場合は、近所にある小規模の診療所へ相談することが望ましいところです。

2)体調の変化に気づいてもらいやすい

かかりつけ医は、日頃から患者さんに気軽に通ってもらうことで患者の心身状態や病歴、生活習慣などを踏まえた診療を断続的に行う存在です。よって、体調の変化はもちろんのこと、家族と離れて暮らす単身世帯では特に見逃されがちな「認知症の初期症状」にも気づいてもらえる可能性が高いのです。

3)高度な医療機関をスムーズに受診できる

かかりつけ医は、その病院内で医療行為を行うだけでなく、関係する医療機関へ紹介状を書いて適切な医療を受けられるサポートを行います。

大学病院の場合、紹介状の有無で診療の待ち時間が変わったり、初診の受診料も大幅に増減することがあり、自身で専門病院を調べて受診するよりも労力も金銭な面でも効率良い受診に繋がる傾向が挙げられます。

また専門医を受診後にかかりつけ医へ診断や治療内容が共有されるため、術後等のケアへまた近所のかかりつけ医へ通うといった連携も期待できます。

4)介護を受ける場合の連携がある

シニアライフで病院の受診が必要になるのは、病気の場合に限りません。介護制度を利用するため要介護認定を申請する際には、医師に「主治医意見書」を書いて貰う必要があるのです。

かかりつけ医がいない場合は市区町村が指定する医師の診察を受けることになりますが、介護が必要になった段階で医師へ正確に状況や意志を伝えられるかどうかは個人差が大きいものです。

やはりこれまでの経緯や徴候を把握して、介護が始まってからも必要に応じて意見書や指示書を作成してくれたり、ケアマネジャーや地域包括支援センターと連携して介護に繋げてくれる身近な医師は心強い存在です。

5)もしもの場合の看取りへ繋げてくれる

おひとりさまシニアライフで特に気になる看取り問題。

この点について、かかりつけ医が在宅医療を行っている場合は、そのまま看取りまで依頼できる場合もございます。

看取りまで関わらない医師であっても、いずれ訪れる終末期には相談に応じて介護福祉機関と連携の上、訪問医を中心とした看取りチームへ繋いでもらえます。

また、自宅で死亡した場合は不審な点がなければ、かかりつけ医が死亡診断書を書いてくれる流れとなります。このように死亡診断書を書いてくれる医師が不在の場合は、警察によって検死を受ける流れとなっています。

かかりつけ医の探し方

「かかりつけ医を見つけると良いこと」について解説してきましたが、既に体調に不安を持ったときにすぐ受診できるかかりつけ医はありますか?かかりつけ医とは、一箇所の医療機関に絞る必要はありません。膝が痛いときは、この整形外科医へ。胃腸のちょしが悪いときはこの内科医へといった風に分野に応じて医療機関を使い分けて通院しても良いでしょう。

もしも新しくかかりつけ医を探す場合は、

◎風邪や予防接種など軽微な診療をまず受けてみる
◎特定健診の案内所に書かれた地域の病院リストを辿ってみる
◎近所の口コミを聞いて行ってみる

といった方法が主な選択肢として推奨されています。おひとりでも安心して暮らせるシニアライフのため、高齢になっても歩いて、あるいはバス等の公共交通機関で通いやすい範囲で信頼できるかかりつけ医を探しておきたいところですね。

投稿者プロフィール

土屋福美子
土屋福美子
一般社団法人 包括あんしん協会理事
株式会社 WISHLANE 取締役

【資格】
ファイナンシャルプランナー
終活アドバイザー
高齢者住まいアドバイザー
デジタル遺品アドバイザー

お金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのあなた人生のスパイスとして一生涯サポートしています。

約5000人の保険コンサルティング実務経験から
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